適当将棋ノート

主に将棋のニュースや定跡研究、棋書の書評などを適当に書いているブログです。他には日々の気になることなど。
名人戦第2局

名人戦第2局は角換わりから先手の羽生二冠がリードして押し切った。第1局も第2局も先手がリードしてそのまま勝ち切る将棋だった。ここ最近のトップクラスでの先手番勝率は非常に高いと思うので今シリーズも後手番で勝った方がリードする展開になりそうだ。
第3局では羽生二冠が何の戦法を採用するかに注目したい。最近の後手番はいろいろな行き詰まりを見せている中で何を選択するか。
矢倉は一時期4六銀3七桂の勝率が悪い時期があったが最近は盛り返しているし、横歩取りや角換わりは後手の勝率が悪く、ゴキゲン中飛車など振り飛車も後手番では厳しい。
8五飛系の横歩取りと予想するが果たしてどうなるか。
名人戦など

名人戦第1局は森内名人の出来の良い将棋。目立ったミスもなく完勝ペースだった。森内名人の順位戦・名人戦の強さは健在で混戦になる可能性はあるがやはり挑戦者の羽生二冠有利と思う。
マイナビの上田−長谷川戦はどうも上田女王が一枚上手という感じ。挑戦者の方に緊張があるのかまだ力が及ばないのかは分からないが差がある内容だった。
B面攻撃

最近の現代将棋の作戦に感じることはどんどん総合的なシステムになっているということ。急戦や持久戦というカテゴリで分類することは難しくなっているかも知れない。駒組みの最終的な目標を玉が堅くて攻めることが出来る(後手番なら攻めきられないという要素もある)と設定すると、そこに辿り着くには相手の急戦を凌いだり不備のある駒組みには先攻するといった急戦的な要素も含まれる。
また、有効な攻めや進展性のある駒組みを見せ、相手に無理攻めや妥協を強いることがより有利な局面への誘導へとつながる。
ただ、そのような将棋は一見何気ない進行でも水面下に膨大な変化が眠っているのでますます分かりにくくなっていくかもしれない。
図は24の高段者の将棋より。4六銀3七桂の定跡形だが、第1図で先手は▲7五歩とした。
▲7五歩以下△2五歩▲7四歩△8四角▲2五歩△3三銀となり第2図。
▲7五歩に△同歩は▲7四銀(歩)〜▲6四角くらいで先手が良さそうだ。6四で歩を補充すれば一旦▲1三歩を打つこともできる。
故に▲7五歩には△2五歩だが、▲7四歩△8四角を入れてじっと▲2五歩が渋い。後手は▲2四歩とされては困るので△3三銀として第2図。
実戦は▲6四角△9二飛▲8三銀と進んで先手が勝ったが、以下△6二飛▲9一角成△8六歩となると△7五桂などの筋であまり思わしくないかもしれない。
先手も黙っていると後手から△3五桂や△2六桂があるので少々忙しいが、第2図の周辺には何かありそうな予感がする。
駒落ち

現在プロ間では行われていない駒落ち。アマでも平手主流の時代だがプロ間で駒落ちをやったらどうなるのだろうか。
以前将棋世界の企画などでプロ同士の駒落ちが行われたことがあるが香落ちや角落ちくらいなら差が上手が勝つこともある。飛車落ちは上手に厳しいように思うがそれより落とすとさすがに下手がほぼ勝つと思う。
それにプロ間で駒落ち対局が行われれば定跡が恐ろしく進化するだろう。そうなれば駒落ちによるハンデは今よりも縮まるかもしれない。
もっとも公式棋戦で駒落ちが取り入れられることは今のところはなさそうである。
渡辺竜王の強さ

渡辺竜王といえば研究下の局面はバシバシ指していく棋士の代表格である。また、局面を割り切って短時間で指しすすめることが多い。
従来の棋士であれば盤の前で実際に考えてみないと分からないという気持ちがあったと思う。
しかし、渡辺竜王は盤の前に座る前から真剣に考えているからこそ自信を持って序盤で時間を使わないことができるのではないだろうか。そして実戦で思わしくない変化になったら対局後に研究しなおすということも視野に入れているのだろう。
そういった過程で貯めた時間で中終盤のミスを極力少なくする利点も渡辺竜王は強く感じていると思う。
1局の将棋を盤の前にいる時だけ力を入れて戦うのではなく、長期的なスパンで戦うという点が渡辺竜王の強さの一つの要素だと思う。

図は24高段者の将棋。後手が△7一金と打ったところ。先手が勝勢だが決め手を考えてほしい。答えは続きに。





